加藤俊徳医師の発達障害の処方箋
先週末は、大分市で、小児神経学会にスタッフで参加しました。
帰りには、別府温泉での、2度目となる泥湯に行ってきました。
初めての泥湯は、数年前に知り合いの先生に連れて行って頂いたのですが、
「えー、この泥の中に!」と、お・ど・ろ・いたのですが、
入れば、最高です!
入浴料は1000円程度。
さて学会の方は、メインテーマが、やはり「発達障害」でした。
現在、学校と医療との連携が問題になっています。
この2つの異分野連携は、全くうまくいっていません。
つまり、この2つの異分野連携こそ「発達障害」に陥っています。
理由の一つは、歴史的に、文部科学省と厚生労働省の2つの省庁に、
専門分野が分かれているためです。
もっと大きな理由は、医療サイドは、発達障害を病気として扱い、
主に薬物投与の選択を考えて対応しようとします。
そして、それを学校サイドに伝えることが大事だと考えています。
一方、学校側は、その子どもの成長、発達に向けた教育活動のために
情報を求めています。
子どもを病気として扱う情報を医療側が優位に立って学校に提供しても
学校に医療の勉強をしなさい。あなたたちは、医療を知らないから!
となります。
しかし、学校側や当人たちが求めているのは、脳を育てる教育情報です。
つまり、脳のネガティブ部分を扱う医療と、
脳のポジティブ部分を扱う学校との間には、かみ合う要素が少ないのが
現状です。
脳の学校の存在意義の一つは、
A コース) 脳番地の成長を診断して、
B コース) 医療側から教育側へ、脳を成長させるための
「発達障害の処方箋」が作成できることです。
発達障害の子どもや大人の脳は、すべてが発達障害ではないのです。
順調に発達している脳番地は、正常なのです。
正常な成長を少しの障害が邪魔しているだけです。
学会では、加藤俊徳医師は、
「3テスラMRIを用いた発達障害の海馬サイン-海馬溝の狭小化の遅滞-」
リハビリ専門のスタッフは、
「発達障害における海馬回旋遅滞と第一次運動野の形態的関連性」
発達障害の治療教育のスタッフは、
「Vector-NIRS法による酸素消費を指標とした語意理解の定量診断法:
発語のない小児への適用」
について口頭発表しました。
脳のどこが良くて、どこが苦手で、そしてそれをどう改善するか?
にアプローチする医学はまだありません。
この問題が、大人の発達障害への処方箋に大きく影響しています。
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