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2009年9月11日 (金)

レーシングドライバーのMRI脳鑑定の驚くべき結果

---------脳科学が捉えた立川選手の脳-----------

時速300km/の世界でバトルするレーシングドライバーの脳の
秘密の一端を垣間見ることができました。

今回、MRI鑑定を受けられたのは、
トップレーシングドライバー立川祐路選手です。

レーシングドライバーは、過酷なレースを
クールなハンドル裁きと強靭な肉体で勝ち抜いていきます。

当然、マシンの状況を1ミリメートルほどの違いを感じ取る
感性を持ち合わせなくてはなりません。

こんな勝負に10年以上も挑戦している脳はいったい
どんな姿をしているのだろうとワクワクしながら、
立川選手の脳画像と向き合いました。

なんとそこには、
「一流科学者の持ち合わせるべき強い脳番地」が
姿を見せていました。

なぜ、超一流のトップレーサーが科学者脳なのか?
非常に興味深いです。

脳画像鑑定結果の詳細は、9月10日発売の週刊オートスポーツ
No.1221 号
に掲載されています。

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◆脳画像鑑定はメディア対応を含めて脳の学校で受付ております。

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2009年9月 9日 (水)

脳のAi診断より脳病理診断が優れるのか?

------- Ai (解剖前画像)か 直接解剖かは重要な議論!!!---------

今から、18年前、脳病理専門の研究施設で、
脳画像の技術開発とその診断能力の可能性を探ることを
目的としていました。

それから今日まで、脳病理の師には、
脳病理の価値と意義を問い、
私自身は脳病理よりもより優れている脳画像技術の
開発を目指してきました。

現在、「Aiか? 解剖か?」の意義が議論されていますが、
当時から両者には、決定的な違い、利点と欠点が
ありました。

解剖して、顕微鏡でのぞいたならば
倍率400倍程度でよく見える脳細胞が
「MRIにより画像技術では、脳の細胞が映し出せない」
という点です。

この問題は、現在も解決していません。
超高磁場である7テスラの装置をつかっても
脳細胞の1個1個を映像にはできていません。

しかし、神経細胞の集団とそのネットワークである
「脳番地」はよく描出できます。

ところが、脳画像では見えるのに
脳を解剖しても見えないことが分かってきました。

「脳の枝ぶり」です。

脳の神経線維の集合体である枝ぶりは
脳病理で見えていても、私が開発した
脳の枝ぶり画像法に比べると見えているものが
違っています。

この結果の一部は、「脳は自分で育てられる」(光文社)
の著書に発表しました。

さらに、脳画像は脳だけでなく、脳を包む骨や皮膚、軟部組織
などをあらゆる角度から身体を傷つけずに撮影できるので、
小さな出血や打撲痕も見逃しません。

これを解剖の直接視でやろうとしたら相当な時間が
かかります。

それだけではなく、「その傷がいつ、どのように、
起こったか」を脳画像から検証することができます。
解剖による肉眼診断とは違った情報をもたらします。

脳画像は裁判においても重要な証拠となっています。
遺伝子はその人であるという同一性を科学的に実証しますが、
脳画像は、状況証拠を科学的に検証できます。

すなわち、Aiは解剖より優れるのでなければ、
解剖はAiよりも優れるのではないのです。

この画像か? 実物か?という議論において、
その利点と欠点を相補うことが重要だと思われます。

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2009年9月 7日 (月)

政権交代と日本人の理解力の向上

 --------------脳と政治の関係(1)-------------------

 政治が、社会を支える重要な機能である以上、
 政治と脳の関係は避けて通ることができません。

 政治へ国民参加が叫ばれて久しいにも拘らず、なかなか国民の関心が
 政治に向かなかった時期が続きました。

 ところが、2009年8月30日、いとも簡単に政治に国民の関心が向いた
 ことが明らかでした。

 今まで、官僚や政府は、「民」の意見や希望を吸い上げて、
 不特定大多数の意見を集約するという名目で
 職を全うすることが本願のはずでした。

 しかし、お金を預けていたら、
 社会保険庁では、ネコババされていたのです。

 当然、国民は、自分の支払った税金が
 まだまだネコババされているかもしれないと
 考えるのは当然の脳行動ではないでしょうか?

 潜在意識による選択行動は力があります。
 民主党が衆議院で300議席以上を獲得して、政権交代が起こりました。

 有権者のこの日の投票行動は、およそ2対1の割合かそれ以上の比率で
 民主党を支持しました。4年前に小泉政権が郵政民営化で
 劇場型選挙を先導したときとは、今回と全く逆の投票行動でした。

 この2つの選挙をシンプルに考えれば、前回の衆議院選挙では、
 選択する対象をAからやっぱり同じくAを再投票したのに対して、
 今回は、AをやめてBにしたという構図です。

 国民の価値判断を変えるためには、
 脳番地の理解力が変らなければなりません。

 Aから再びAを選ぶ判断は、
 理解系脳番地にとって酸素をそれほど消費する負荷が加わっていません。

 すでに持っていたAの知識と評価を再認識するマッチング能力を
 働かすだけでよいからです。「アハー」とマッチングするだけでは
 脳はそれほど使いません。

 一方、選んだことがないBに1票を投じる行為には、
 AとBを比較する理解力を使う必要があります。

 政権与党として実績のないBに対して、予測と期待をかける脳の使い方、
 Aを存続させた時のうまくいかないシミュレーションなど、
 多くの国民が理解力を使った結果だと考えられます。

 AからBへ、多くの投票者が選んだことのないBを選択したのは、
 国民の脳の使い方に大きな異変が起こったと考えて良いと思います。
 
 国民の投票行動は、AかBかの選択であっても、
 過去二回を比較すると国民の理解系脳番地の使い方がまったく違っていたわけです。

 多くの国民が今まで以上に政治に脳番地を使ったことが大きな進歩と思います。

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