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2006年9月29日 (金)

「フォース」が見える脳

今週の社長のひとこと----------------------------------------------

長い間、「フォース」を自分でも、見ることができないかと苦心してきた。

 

数年前に、ようやく「フォース」見るための方法を考案して、

ついに決定的な実証にこぎつけた。

 

それまで、「フォース」が存在することさえ学術分野では怪しい状況が続いてきた。

    

一旦、「フォース」が確かなものだとわかると、「フォース」は確かに存在し、

おそらく酸素を使っている生きている生物にとって

もっとも重要な現象だと認識するようになった。

   

「フォース」は、数式でも現象を記述することができた。

   

それまで、「フォース」を見ることを邪魔する勢力と流れがあった。

なぜなら、「フォース」が見えると困るからである。

      

人間にとって、「フォース」は、必要なのか?必要でないのか?

全くどうでもいいと思う人もいるだろう。

   

しかし、この「フォース」がなければ、脳は生きていないに等しいだろう。

この実話は、映画「スター・ウォーズ」で登場する架空の能力の話ではない。

   

脳の中の「FORCE」を光で見た実際の話である。

   

「スター・ウォーズ」では、ウィキペデイアによれば、「未来を予知する力、

他人の心を操る力、視覚に頼らず周囲を感知する力、触れずに物を動かす力、

人の心を操る力、自分の考えを相手に送るなど」が含まれるようだ。

   

(株)脳の学校が開発した「フォース」を見る技術によって初めて見ることができる

「フォース」の話である。

「フォース(FORCE)」の正式名は、Fast Oxygen Response in Capillary Event

頭文字を取った略称である。

日本語に訳すと、毛細血管内高速酸素反応と言える。

   

毛細血管内高速酸素反応とは、何かといえば、(組織の細胞の隅々まで生物が酸素を

運んで届けるために髪の毛ほどの細い毛細血管が伸びている)細胞へ酸素を渡す際に

起こる毛細血管内の酸素が減る現象である。

 

細胞の活動に対応して、この酸素が減る現象は、酸素を運ぶためだけの役割である

太い動脈や静脈には起こらない。

この微細なフォース効果を見たのである。

   

フォースは、脳に血が上って、血液を増えたからといって見えるものではない。

   

そのために、歴代の脳計測法は、すべて失敗してきた。

    

フォース効果が見えなかった理由は、歴史的に明らかである。

   

1)酸素に色がついていないので、その移動現象が見えない。

2)酸素はナノメートルより小さいので、肉眼では見えない。

3)赤血球が運ぶ酸素の移動現象を見る技術がなかった。

4)血球の流れ、すなわち、血流だけに注目がされてきた。

   

5)近年では、PET,MRI,NIRSなど、静脈の下水道効果を脳機能として、

誤って記述する脳外機能イメージングが流布した。(ブログにも以前書いた)

   

6)フォースではなく血液が増えただけのWatering-the-garden effect 

すなわち、水をまいたようなウォータリング効果を脳反応の本質だと誤ってみなしてきたからである。

 

7)本質を見誤った研究者は、なかなかその場所から立ち去ることができなくなる。

(しがらみ、利害、自己執着など)ことなどがあげられる。

2005_8   

 

しかし、常識的に考えれば、上記のような疑問を持つこともなく、

酸素の移動を頭皮上からNIRS(近赤外分光法)を使って酸素の動きを見るために、

無数の動脈や静脈を排除できるとは、誰も考え付かなかったのである。

   

1991年に自ら発見したNIRSで脳機能を画像化してみる原理は、

このFORCEを見ることなしで完成するとは思えなかった。

ついに、それが、COE(脳酸素交換機能マッピング)検査法として完成したのである。

      

「フォース」を見る不可能を可能にしたという点では、確かに、未来を予知する力、

視覚に頼らず深部の現象を感知する力、

人の心を操る力ではなく、一時的にでも自分の心と脳を操る力,

自分の考えを相手に送る力ではなく、自然の力を現実に表現する力

を用いなければ、「フォース」を見ることはできなかっただろう。

      

「スター・ウォーズ」のフォースには取り上げられていないが、

もっと重要なフォースの持つ力があると思われる。

      

「周囲の流れ、ブーム、政治手法、大局的な策略などに惑わされず、

真実を自然の摂理から感じ取り、自ら判断できる強い意思、思念する力」

   

この思念力が、真のジェダイには不可欠だろう。

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COE(脳酸素交換機能マッピング): http://www.katobrain.com/profile/discovery.html

                                                   http://www.katobrain.com/profile/studies.html

FORCEの由来:Kato T:Principle and technique of NIRS-Imaging for human brain FORCE:

fast-oxygen response in capillary event. International Congress Series:1270C, 88-99 (2004)

   

フォース:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%B9

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2006年9月21日 (木)

同窓会の裏舞台、表舞台、今知る君、いい脳

今週の社長のひとこと-------------------------------------------

 

今年は、小学生の頃以来、「あさ顔」の種をまき、花が咲き、もうじきあさ顔

の種が収穫できる。

 

2006815

6月に「脳の学校」を創立して、多忙さは、一層増したものの、朝起きて、

見るかわいいあさ顔に、この4ヶ月間かなり癒されてきた。

種をまいて芽を出し始めると、もう毎朝、応援が始まる。

双葉になると、風が吹いても大丈夫かと気になる。

雨の日は、流されてしまわないかと、親心が過剰に

反応してしまう。

 

ようやく天に向かって、蔦を伸ばし始めるとまっすぐ伸びるよう

育てたくなる。

 

3本は、苗を買ってきて植えたが、やっぱり種を4粒、地下に蒔き、3本が芽を出した。

合計6本のあさ顔が、庭に咲いているが、やっぱり種を蒔いた3本が

育ちがいまいちでも、かわいい。

 

昨夜は、長岡高校時代の東京同窓会に参加した。

みな年齢からも重要な役職についたり、独立したりと社会とのかかわりが一層

密になる段階に差し掛かかっている。

 

450人もいると見覚えはあっても高校時代、一言も話をしたことのない「君」もおおい。

にもかかわらず、不思議なことに、こころが、あさ顔を見ているときのように安らぐのは、

なぜだろう。

 

 久しぶりに記憶の中の大事な「君」にあって、昔、話したとか話さないとか、

仲がいいの、わるいの関係なく、

ケッコウ、ウレシーキモチになるのだ。

 

再び育てたあさ顔のように、同窓の「君」らと30年越しで話してみれば、

すべてが新発見!すべてが始まり!

同じ世代に生きて、同じ記憶を抱えている脳ミソは、なぜかくも、

納得しえるのか?

 

記憶が、脳の働きに及ぼす重要な役割のひとつであることに間違いはなさそうである。

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2006年9月10日 (日)

宮廷女官チャングムの脳鍛錬とは?

今週の社長のひとこと-------------------------------------------

半年前から、徐々に、土曜の夜が楽しみになってきた。

「宮廷女官チャングムの誓い」が、NHKで放映されているからである。

  

1400年代、朝鮮王朝の中で、必死に生き抜くチャングムの人生に

あれよあれよと回を重ねるごとに、魅かれてきた。

   

多忙なこともあって、毎週見ているわけではない。

飛び飛びに、10数回ほどしか見ていないのに、

不思議と細かいストーリーなどわからなくても、

見ることができる不思議な番組である。

2006_4

 

ところで、チャングムの人生を脳から見ると、

見事な脳の鍛え方だと感服しながらテレビに釘づけになっている。

     

チャングムは、決して、数字の計算をしているわけではない。

脳年齢などを気にしているわけでもない。

あはーと言って、のんきに脳みそを使っている暇はない。

  

にもかかわらず、見事な脳の鍛え方だと思えるのはなぜだろうか

 

同じ医者として、ここまで窮地に立っても、あきらめず、打開策を必死で探り、

比類なき「局面打開力」をはっきしていく姿に惚れ惚れする。

   

医者は、病名が同じでも、一人ひとり病気の経過や症状がすこしづつ異なるために、

ある程度創造的な思考をもって病に立ち向かわなくてはならない。

チャングムの思考と行動は、医女になる前の女官時代から、

この優れた医者のありようの片鱗を見せていた。

医者には、2つにタイプがいると考えてみるとわかりやすい。

典型的な医者は、医学部で習ったことや本で習ったことをそのまま忠実の実行する

秀才タイプの医者である。可もなく不可もなく一定水準の医療プロトコールを実行できる

医者である。

 

もう一方は、医学部で習ったことはならったこととして、

本に書いてあることは本に書いてあることとして、

十分に踏まえた上で、目の前の患者や疑問で、創造的な視点を加えられる

創造的な医者である。

  

どちらのタイプが、人間味のある医者か?誰にでも理解できるはずである。

  

チャングムは決して、ほかの医官に比べて経験年数が勝るわけではない。

にもかかわらず、比類なき「局面打開力」をはっきしていくのである。

 

このチャングムの比類なき「局面打開力」の根底にあるものは、

チャングムの強い意志と

周りから得られる協力、すなわち強い運気である。

   

強い意志と運気、比類なき局面打開力が備わってこそ、オンリーワンの創造的な人生

が歩めるのだろうと考えている。

   

このようなチャングムの人生からは、そのときそのときに、脳に新しい知識を蓄えるだけでなく、

「局面打開」するために、知識を使いこなしていることが理解される。

  

チャングムが訓えてくれた脳の鍛え方から言える事は、

創造的な人生が、創造的な脳を作るとすれば、簡単な作業で作られる脳は、

たいした脳ではなさそうである。

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チャングムのサイト:http://www3.nhk.or.jp/kaigai/gtv/chikai/

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